三国志の故事・名言



こんにちは、三国一のメイド好き・張宝です
故事コーナーの続きです。説明は一部に適当
なものが混入しているかもです。鵜呑みに
するのは危険ですよ。他にもあったら教えてね








曹操の噂をすると曹操が来る
(そうそうのうわさをするとそうそうがくる)


【意味】
曹操の神出鬼没さを皮肉った言葉
「噂をすれば影」と同意


【逸話】
曹操の神出鬼没さと曹操の張り巡らせた情報網の広さから
曹操の悪口を言うとそれら全てが曹操の耳に入るというような
意味







治世の能臣、乱世の姦雄
(ちせいののうしん、らんせのかんゆう)


【意味】
平和な世なら優秀な臣だが、乱世においては
国を乱すものの類だろうと曹操を評した言葉


【逸話】
「君は治世ならば能臣、乱世ならば姦雄の類になるであろう」と
人相見の達人に曹操が言われたという逸話に由来。これを聞いた
曹操は怒ることも無く大笑いしたという。






天に二日無く、地に二王無し
(てんににじつなく、ちににおうなし)


【意味】
天に太陽が一つしかないことと同じで
一つの場所に二人の王は要らないという意味


【逸話】
蜀を奪った劉備に対し、劉璋を追い出せと意味で孔明が
言った言葉。他に蜀が呉に送った使者も孫権に対して
同じことを言っている。






天の与うるに取らずんば、反ってその咎を受く
(てんのあたうるにとらずんば、かえってそのとがをうく)


【意味】
出展:「史記」
天の恩恵を受けなければ天の不興をかうという意味
好機は2度来ないという意味


【逸話】
劉備が皇帝になるのをためらっているところに
諸葛亮が言った言葉。






桃園の誓い
(とうえんのちかい)


【意味】
『三国志演義』で劉備・関羽・張飛の三人が
桃園で義兄弟の誓いをたてたこと


【逸話】
『三国志演義』で最も有名な誓いの一つ。漢王朝復興を
目指した劉備・関羽・張飛の3人が桃園で義兄弟の誓いを
たてたことに由来する。この時に交わされた「我ら天に誓う、
我ら生まれた日は違えども死す時は同じ日同じ時を誓わん」も
有名






泣いて馬謖を斬る
(ないてばしょくをきる)


【意味】
規律を守るためには愛するものでも
命令に背いた時は厳罰を持って処罰すること


【逸話】
北伐の際に孔明は作戦上の重要地点である街停の守りを馬謖と王平の2人に託した。
出陣前に孔明は馬謖に「山上に布陣してはいかんぞ」と忠告した。現地で王平も同じ
ことを言って止めたにもかかわらず馬謖は山上に布陣し、魏に大敗した。王平の部隊の
奮戦で全滅は免れたが蜀軍は総撤退することになった。戦後の審問で孔明は「あれほど
注意をしたのに何故、山上に陣取った?」と馬謖に山上布陣の理由を聞いた。馬謖は
「そこに山があるからだ!」と答え、孔明にぶん殴られた。馬謖の才を惜しみ、助命
嘆願も多くでたが、孔明は心を鬼にして馬謖を軍律違反の罪で処刑した。






鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん
(にわとりをさくにいずくんぞぎゅうとうをもちいん)


【意味】
出展:「論語」
小事を処理するのに大げさな方法を
使う必要は無いという意味


【逸話】
反董卓連合の孫堅軍の快進撃に業を煮やす董卓は呂布を投入して孫堅に
当たらせようとした。すると猛将・華雄が「鶏を割くに〜呂布を出すまでも
ござらん!私が孫堅の首を取って参りましょう!ガハハ」と叫び、偉そうに
出陣した。しかし、華雄は孫堅軍に(演技では関羽に一撃で)葬られた。
時には最初から牛刀を用いたほうがいいこともあるようだ。






白眼視
(はくがんし)


【意味】
冷遇すること


【逸話】
竹林の七賢の一人・阮籍は当時の行き過ぎた礼節に真っ向から
反対した一人だった。阮籍は白目をむく特技があり、礼俗の士と
会うときは白目で対応し、親しい人間に会うときは相手の目を
まっすぐに見て対応した。このことから「白眼視」には人を
冷遇する、冷たく対応するという意味が生まれた。






破竹の勢い
(はちくのいきおい)


【意味】
猛烈な勢いのあること


【逸話】
晋の将軍・杜預が呉を攻めることを進言する時に用いた言葉。
「今、攻めれば竹を割るかの如く数節の後に呉は降伏します」と
杜預は進言した。竹の節と季節をかけた言葉である。






人の将に死なんとするその言や善し
(ひとのまさにしなんとするそのげんやよし)


【意味】
出展:「論語」
死に際に語る言葉には、真実が
こめられているという意味


【逸話】
陸遜に敗れ白帝城まで逃げた劉備は悔しさのあまり病気になってしまう。
死期を悟った劉備は皆を呼び遺言を残す。特に孔明には「劉禅が立派な
人物になりそうならば補佐し、劉禅が無能なら君が皇帝になるといい」と
異例の遺言を残した。孔明は「もったいないお言葉・・」と謙遜した。
すると劉備は「人の〜」と言い、自分は本気で話していることを強調した。





脾肉の嘆
(ひにくのたん)


【意味】
実力を発揮する場がなく残念がることの意味
脾肉は太ももの肉のこと


【逸話】
劉備が劉表の下に身を寄せていたときの話。トイレから帰ってきた劉備が
泣いていたのを見て、劉表が「どうしました?漏らしましたか?」と劉備に
問いかけた。劉備は「ええ、漏らしたことも悲しいのですが、長いこと戦場に
出ておらず体が鈍ってしまい、太ももに脂肪がついてしまったのです」と
嘆いたという話から生まれた故事。






兵は神速を貴ぶ
(へいはしんそくをたっとぶ)


【意味】
軍を動かすときは迅速さが重要であるという意味


【逸話】
「神速」は敵が予想できないほどの神業のような速度のこと。郭嘉が
曹操に言った言葉。戦いで最も重要なのは「迅速さ」であるということ。
当たり前と言えば当たり前の話。






兵は半ば渡るを撃つべし
(へいはなかばをわたるをうつべし)


【意味】
河を渡ってくる敵は逃げることも攻めることも
出来ない真ん中の位置に来たら攻撃せよという意味


【逸話】
韓遂、馬超の連合軍が河を渡って向かってくる曹操軍をこう言って撃退した。
他に北伐時に河を渡る蜀軍を司馬懿はこう言って撃退。これも当たり前と
言えば当たり前の話。






望蜀
(ぼうしょく)


【意味】
望みにきりが無い事


【逸話】
「ロウを得て蜀を望む」ともいう。曹操が漢中を平定した直後、軍師である
司馬懿らが「この勢いに乗り、劉璋の守る蜀も攻撃すべきだ」と進言したのを
曹操が「人、足らざるを苦しむ。今、ロウを得て、また蜀を望む」止めた言葉に
由来する。






遼来来
(りょうらいらい)


【意味】
「張遼が来たぞ!」という意味


【逸話】
10万の軍勢で合肥を攻めた呉であったが、張遼率いる僅か800の
騎兵によって呉軍は大打撃を受ける。この事から「張遼の名を聞けば
泣く子が黙る」といわれたほど張遼の名は呉に知れ渡った。






我をして天下の人に背こうとも
天下の人をして我に背くこと許さん

(われをして、てんかのひとにそむこうとも
てんかのひとをしてわれにそむくことゆるさん)


【意味】
私は天に背くことも許されるが、誰も私に逆らうことは
許さないという意味。本来は「人に背かれることあろうが
人に背くな」とまったく逆


【逸話】
「三国志演技」で董卓の暗殺に失敗し、曹操は陳宮とともに都から逃げ出した。
逃げる途中の田舎町で曹操は知り合いの家を発見し休息をとる。しばらくして隣の
部屋から「縛れ!」「殺せ!」という声が聞こえる。2人は慌て、その家の人間を
皆殺しにした。隣の部屋に入ってみるとそこには縛られた猪が一匹。「先ほどの声は
猪を料理していたものだった」と陳宮は後悔したが曹操は「我をして〜」と全く反省
しなかった。覇王のみに許された究極のジャイアニズムである。






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